スポーツクライミング インストラクターの資格について調べてみた。

ぼくはクライミングが好きで、クライミングが好きな人と関わることのできる仕事をしたいと思っています。インストラクターはそういう仕事のひとつなので調べてみたんですが、これがなかなか難しそう。

同じように興味のある人がいるかもしれないので、情報をまとめてみました。

※この記事は以下のサイトを参考にさせていただきました。

スポーツクライミング インストラクター資格とは?

日本山岳ガイド協会の公式HPによると、

この資格制度は公益社団法人 日本山岳ガイド協会により、2011年4月に制定されました。
既存の山岳ガイド、登山ガイド、スキーガイドなどに並ぶ独自の資格で、全国各地域のフリークライミングエリア、人工壁におけるフリークライミング指導に特化したものとして、特別の技術、知識を有することをその旨としてい ます。

クライミング人口は増加の一途をたどっています。それに伴い、事故やアクセス問題、そのほか様々なトラブルも各地で頻発しています。
このような問題を少しでも減らすために、まずプロとして、これらの指導にあたっている人たちの技術体系や指導方法を確立すること、さらには安全管理や危急時対策の標準化などを目指して、本資格制度はスタートしました。

国内の代表的インストラクター諸氏の協力のもと、専門委員会が数年の準備期間を経て技術、指導体系を精査し、フリークライミングインストラクターの新たなプロフェッショナル基準を築くに至りました。
さらに本資格制度では、フリークライミングの普及と啓蒙活動、エリア環境の整備、クライミング文化の継承と社会的認知などを含めた高次の活動も行っていきたいと考えています。

フリークライミングインストラクター協会 資格について

とあります。

スポーツクライミング インストラクターの資格をとるには

日本山岳ガイド協会には、3種類のクライミングインストラクターの資格があります。

クライミング・インストラクターの種類
  • フリークライミング インストラクター
  • スポーツクライミング インストラクター
  • インドアクライミング インストラクター

上から順にできることが多く、資格取得の難易度も上がります。僕が取得したい資格は、「スポーツクライミングインストラクター」です。

クライミングインストラクターの職能範囲

フリークライミング インストラクター

国内において、一般ガイドブックなど(山と渓谷社「日本100岩場」参照)で、クライミングエリアと称された岩場、及びクライミングジムなどの人工壁で、 ボルダリングからシングルピッチ、およびマルチピッチ(注)までをインストラクター、コーチ、講師として、指導行為を有償で行うことができる。

(注)伊豆・海金剛、九州・屋久島などを除く。

スポーツクライミング インストラクター

国内において人工壁を含む、一般のガイドブック等(山と渓谷社、日本100岩場参照)に掲載されたフリークライミングの岩場でのボルダリングからシングルピッチのスポーツルート(注)までをインストラクター、コーチ、講師としての指導行為を有償で行うことができる。

(注)ほぼすべてのプロテクションがボルトで構成されているが、1~2個のカムディバイスを安全管理のために補助的に使うルートに関してはスポーツルートとみなす。なお、トラッドルートはトップロープのみの指導に限る

インドアクライミング インストラクター

国内において、クライミングジムなどの人工壁において、ボルダリングからシングルピッチのリードルートまでを、インストラクター、コーチ、講師としての指導行為を有償で行うことができる。

受験の条件

スポーツクライミングインストラクターの資格試験を受けるには、いくつかの条件があります。

  1. 満20歳以上
  2. クライミング歴が3年以上
  3. 人口壁での5.11c以上のRPが30本以上、5.11a以上のOSが20本以上
  4. 外岩スポートルートの5.11c以上のRPが30本以上、5.11a以上のOSが20本以上
  5. 外岩トラッドルートの5.10a以上の完登が10本以上

けっこう厳しい条件ですね・・。

この記事を書いている2021年5月時点では条件を満たしているのは①と②くらい。

③④について、5.11aは得意系ならOS可能ですが苦手系(スラブ)のOSは難しい。5.11cのRPも同様です。得意系ならOSもいけるけど、スラブだとけっこう登りこまないと厳しい。試験でも5.11cのレッドポイントは見られるみたいなので、実質はOSできるくらいの登りができないとダメだろうな。

⑤の5.10a完登について、よっぽどOSできると思うけれど、ワイドも含んでいるとしたらほとんど経験がないから絶望的。

受験の流れ

受験の流れは以下の通りです。

書類審査

書類審査申請時提出書類(追加資格取得・資格移行の方も必要です。)
①書類審査申請書+顔写真2枚
②住民票
③クライミング歴報告書(インストラクター歴、コンペ歴がある場合にはその報告書)
④健康診断書(書類審査日前より1年以内に受診したもの)
⑤山岳遭難保険もしくは傷害保険加入証書の写し(*クライミングに対応する保険)

書類審査料 : 5,000 円

実技適性試験(2日)

5.11a 程度のオンサイトトライおよび5.11c 程度のレッドポイントトライを行う。また指導者としての適性能力の試験を行う。ボルダリング、トップロープクライミング、リードクライミング、ビレイ、ロープワーク等クライミングに対する理解度と安全管理に関する認識。用具の知識。ルールとマナー等。

実技試験の合格者は筆記試験を受験できる。

実技適性試験料 : 40,000 円(2 日)

筆記試験(1日)

筆記試験と小論文(テスト2科目、小論文)
実技適性試験合格者で筆記試験料納入済みの者へ受験票を送付。
試験科目 出題内容
基礎的知識と業務関連
①インストラクター概念、リスク・マネジメント、コミュニケーション技術
②フリークライミング概論と倫理
専門知識と安全管理
①クライミング技術について
②クライミングギアの知識
③安全管理とマナー
④ファーストエイドに関する知識
⑤スポーツ科学(トレーニング理論、故障とケア、栄養学)に関する知識
論文
インストラクターの役割や責務、およびインストラクターの資質について問う

筆記試験の合格者はレスキュー技術義務講習を受講できる。

筆記試験料:15,000 円(1 日)

レスキュー技術義務講習(2日)

初動対応、基本技術、引き上げ降ろし、
搬送、リスクマネジメントなど

レスキュー技術義務講習の修了者は人工壁講習・検定を受験できる。

講習費用:40,000 円(2日)

人工壁講習・検定試験(2日)

ボルダリング、トップロープ、リードクライミングの指導、ルートセット、課題設定、ビレイの指導方法、人工壁での安全管理、レスキュー技術など

講習・試験費用:40,000 円(2日)

クライミング技術と安全管理 : 講習・ 検定試験(3日)

①事前説明
諸注意(顧客の安全管理、天候等の自然環境、岩場ま
でのアプローチ、岩場の状況)・ルールトマナー
②クライミング技術
スポーツ 5.11a~5.11c 程度のリードトライ
トラッド 5.10a~c 程度のリードトライ
③支点の構築技術(ビレイステーションとカム類等)
④確保技術(リードとトップロープ)
⑤懸垂下降と仮固定
⑥用具の説明
➆指導法
⑧安全管理(危機管理、顧客のケア)

講習・試験費用:50,000 円(3日)

セルフレスキュー技術: 講習・検定試験(3日)

①事故発生時の対応
②基本技術
③搬送技術
④引き上げ技術(2:1、3:1)
⑤降ろし技術
⑥自己脱出技術
⑦確保技術(ロワーダウン等)

講習・試験費用:50,000 円(3日)

危急時対応技術講習会(2日)

危急時対応技術講習会は、インストラクターの安全管理にとって重要な科目であり受講義務になっ
ている。本科目を受験しない場合には認定通知書が発行されないので、予め講習会受講日程をよく
把握しておくこと。
※他資格を所持していて、既に危急時対応技術講習会、もしくはファーストエイド講習会を受講し
ている場合はこれを免除する。

講習費用:25,000 円(2日)

資格取得

資格取得にかかる日数と費用

延べ日数15日、すべて一発で合格したとして費用は265,000円。

実際に金額をみると、ビビってしまいます(笑)いや、資格ってお金がかかるものか。ともあれ半端な気持ちでは受けられないですね。

参考図書の購入費

さらに、以下の書籍も読み込んでおく必要があります。合計で12800円なので、受験費用に比べれば・・・

項目 金額
アルパインクライミング教本 ¥2,200
高みへ 大人の山岳部 登山とクライミングの知識と実践 ¥1,980
ヤマケイ登山学校 フリークライミング ¥2,200
山のファーストエイド教本 ¥3,000
自然・登山ガイドの専門的知識教本(日本山岳ガイド協会) ¥3,000
合計 ¥12,380

日本では資格がなくてもガイド・指導はできる。では資格は必要ないのだろうか?

クライミングに限らず、登山やスキーでも日本では無資格のガイドが少なくないそうです。というのも、そもそもクライミングインストラクターは国家資格ではないので、集客力さえあればの仕事はできるということです。

ではわざわざ高いお金を払って資格を取る必要があるのでしょうか。これについてはよくわかりません。資格がなくても優秀なインストラクター・ガイドはいると思うので。ただ、少なくとも自分にとっては必要だと思います。

技術・知識の会得が大切

僕の友人にはガイドさん(有資格者)やガイドを目指している人が何人かいます。彼らと一緒にクライミングをしていると、その知識の豊富さと、それに裏付けられた技術の確かさにいつも感心してしまいます。登っているグレードはそんなに差がないのに、クライマーとしての熟練度が違う。いかに自分が未熟かを思い知らされるのです。

彼らとの差がどこにあるかというと、やはりガイドになるための勉強や訓練、普段からの心構えだったりするのだと思います。法的に資格が必要なくても、資格を取るまでのプロセスがクライマーを成長させ、信頼に足るガイディングやインストラクションになる。それはとても大切なことだと思うのです。今の自分にはそれが不足しているので、自己研鑽のためにも資格を取りたい。

(※資格がなくても知識・技術の水準が高い人は大勢いると思います、悪しからず)

先輩への敬意として

日本山岳ガイド協会のクライミング インストラクターの有資格者リストをみると、日本クライミング史の黎明期から活躍しているような方の名前が並んでいます。自分がクライミングを仕事にするならば、そういった先輩方を無視して始めるのは礼を失するような気がする。

特にぼくはクライマーの知り合いが少ないので、筋を通す部分はしっかりとしておきたいという思いもあります。(←筋を通すって・・ヤクザじゃないんだから気にしすぎかもしれないけど。笑)

クライミングに関わる仕事をしたい

クライミングインストラクターを生業にしていく決意をしたのかというと、半分はイエス、半分はノーです。

クライミングインストラクターの仕事だけで食べていけるのかは全くの未知数なので、現段階ではこれ一本でとは思っていません。収入源は一本にするべきではないとも考えています。

ただ、クライミングに関わる仕事をしたいという想いはあります。地域おこし協力隊として、クライミングに関わる事業をしているのもそのためです。ぼくはクライミングが好きだし、クライミングが好きな人と関わっていることも好きです。インストラクターの仕事をしてみたいのはそんな理由からです。

さいごに

いろいろ書きましたが、現段階では実力的に受験資格さえありません。当面はクライマーとしての実力を磨くのみ。四の五の言わずに登ります。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です